たくさん作れなくても良し
丁寧に、根気よく

育む

有機栽培

農薬を使わない栽培、すなわち、それは、日々生えてくる雑草との闘いです。茶畑に頭を突っ込んで、季節を問わず生えてくる雑草を、丁寧に抜く作業は、時に蜂やアブに刺されて、殴られたような顔になってしまう事もありますが、お茶をのんでくださる方々より、「無農を使っていないから、茶殻まで安心してたべられる。特に、玄米ご飯と、玄米茶の茶殻に醤油をたらして食べる組み合わせは最高です!」とご感想を頂く事が多く、そういった暖かいご支援の声に、日々、支えて頂いております。

土づくり

お茶の味の決め手となる、ボカシ肥料。それを、毎年2、3、8月にお茶畑全体にまいていきます。まずは、肥料の山から15㎏づつ袋に詰め、それをかついで、お茶畑に撒いていきます。急な坂に栽培されているお茶の特性もあり、機械の導入による効率化も難しく、約550袋(8250㎏)の肥料を、全て自分たちの手で撒いていきます。大変な作業ですが、お料理に欠かせない「だし」と同様でここで手を抜いたらこの先に味がのる事はありません。皆さんの「うまい!!」の一言が聞きたい一心で農作業に励んでいます。

自然と共存する

恵み

有機栽培のお茶・水稲は、多様な動植物と一緒に生きています。そこには自然界で当たり前の食物連鎖があり僕はその恩恵を受ける百姓です。中でも、お茶の害虫を駆除してくれるカマキリ、稲の害虫を食べ、水田を耕してくれる鴨の親子は、農薬を使わない、いはち農園の頼もしい仕事仲間です。彼らも共にこの土地で生きています。

シングルオリジン

お茶は、野菜の様に、収獲したらすぐ売れるものではなく、製茶(蒸す、粗揉み、揉捻、中揉、精揉等)の作業が必要になります。その工程には、新品だと各数百万~一千万円近くほどもする設備が、緑茶、和コウチャの工程で合わせて、15台ほど並んでいます。この製造機器を、各茶農家が保有する事は、資金的にも難しく、以前は、部落のお茶農家たちが集まって、共同工場を持っていました。

しかし、僕の住む集落では、お茶農家の後継者不足や経営不振などから次々にお茶農家が廃業していき、うちが最後のお茶農家になってしまいました。独自でお茶工場を持つことは、毎年金銭的にも綱渡りです。それでも、なんとかして、いはち農園のシングルオリジン(いろんな茶園からの茶葉が混ざっていない、単一農園からのお茶) のお茶を守りたい、独自のお茶工場で最高の味を引き出したい、そんな一心で、2013年からいはち農園独自で、お茶工場を保有し、お茶の旨味、色を追求しております。

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